2012年 04月 30日
蛇立涌
干支切り絵の大きい方は「丸型」という括りの中で
<干支>と<古典柄>の組み合わせでデザインを考えていましたが
小さい方の干支切り絵は、カタチの括りは特に考えていませんでした。
なので、どういう風にやっていこうかと立ち止まっていた。
あんまり蛇がデザインの中心にあるとどうなんだろうなぁと思って
こっそりと控えめに蛇を存在させるにはどうしたら良いかとアレコレ考える。
そんな時に浮かんだのが巳年の「蛇」と「立涌」の組み合わせでした。
それで何となく小さい方の干支切り絵の方向性が見えたという、
そういう最初のきっかけが、この「蛇立涌」というコトです♪
「立涌」というのは、膨らんで細くなって〜が連続してできる柄のことで、
雲などがムクムクと「たちわく」様に見立てて名付けられたそうです。
ふくらみの間に藤や雲、波などの文様を配し「藤立涌」「雲立涌」などと呼び、
有職文様として平安時代以降用いられたということです。
「有職文様」とは、公家階級の装束や調度に用いられた文様で、
鎌倉時代には、文様によってその人の身分、地位、家柄、年齢などが
見るだけで分かるように工夫されていたと。
「蛇立涌」には中に花菱と唐草を配してみました。
気味の悪いといわれる蛇も、オリエンタルチックな柄の一部に変身です♪
(2010年作成 ETO展)
by hiro_kirieworks
| 2012-04-30 16:42
| 干支切り絵
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