2011年 11月 03日
午年花薬玉春風之図
躍動感のある馬と、古典柄とがなかなか結びつかず
難しかったですが、馬が春の野を駆け抜ける風を
風文とし、四季の花で飾った薬玉と合わせて
全体的に流れのある図にしてみました。
~合格祈願・病気平癒・運気上昇・出世・成功~
牛とともに馬も農耕民族にとって重要な動物であり、神の乗り物とされている。
その生態から陽気や活動の象徴で、人にパワーを与えると考えられてきた。
馬の群れを表す時は「馬九いく」=「上手くいく」という願いを込めて
九頭描かれることが多い。
向かって右向きで左足を出した「左馬」は「出足が速い」=「足が早い」
=「早く売れる」ということで「商売繁昌」の縁起物とされる。
「運気上昇」「出世」「成功」「合格祈願」「病気平癒」
[蹄 鉄]・・中世以降のヨーロッパで、悪魔を寄せつけない魔除けの力のある
お守りとされてきた。
[薬 玉]・・菖蒲や蓬を吊るして邪気を祓う風習が平安時代に中国より伝わり、
日本では端午の節句に邪気を祓ったり無病息災を願うようになった。
麝香や沈香を玉にして錦の袋に入れて菖蒲や蓬の葉で飾り付け、
五色の糸を長く垂らしたものだったのが、徐々に様々な花で
飾り付けられるようにもなった。
〜災難厄除・不老長寿・無病息災〜
[ 桜 ]・・春を代表する花として愛されてきた桜。
桜文は花文様として季節にこだわらず用いられる。
〜開運招福・五穀豊穣・富貴繁栄・美人祈願〜
[鉄 線]・・洋名はクレマチスで、六片の花びらが風車のように広がって咲く。
固い蔓状の茎が特徴で、その固い茎に確たる結びつきへの願いを
託して花嫁衣装の文様にも取り入れられている。
能装束にも用いられる文様で、夏の花。
[ 菊 ]・・丑に同じ。〜延命長寿・若返り・富貴繁栄〜
[ 椿 ]・・巳に同じ。〜災難厄除・開運招福〜
[風 文]・・一般に「風紋」というと、砂丘に吹く風によって砂に波状に現れる
様子の事で、古典柄で探してみましたが見当たらなかったので、
馬が駆け抜ける時の春の風をイメージしてみました。
(2010年作成 ETO展)
by hiro_kirieworks
| 2011-11-03 21:57
| 干支切り絵
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